インボイス制度の経過措置をわかりやすく解説。仕入税額控除の猶予内容や期間、免税事業者への影響まで、実務で必要なポイントを整理します。

インボイス制度の経過措置について

更新日:2025/11/26

インボイス制度とは?

インボイス制度(適格請求書等保存方式)は、2023年10月1日から日本で導入された、消費税の仕入税額控除に関する新しい制度です。
この制度のもとでは、仕入税額控除を受けるために、原則として「適格請求書(いわゆるインボイス)」の保存が必要となります。



適格請求書(インボイス)を発行できるのはどんな人?

このインボイスを発行できるのは、「適格請求書発行事業者」として登録された課税事業者のみです。
課税事業者となった人は、税務署に登録申請を行うことで、インボイスの発行が可能になります。


一方、免税事業者(年間売上が1,000万円以下の事業者など)は、そもそも消費税の納付義務がありませんが、インボイスを発行することができません。
ただし、免税事業者であっても、自らの判断で課税事業者に転換し、「適格請求書発行事業者」として登録することは可能です。
これにより、インボイスを発行できるようになりますが、同時に消費税の申告・納税義務が生じます。



インボイス制度の経過措置について

制度開始直後からすべての事業者が適格請求書発行事業者として登録し、インボイス制度に完全対応するのは現実的に難しいのが実情です。
こうした影響を緩和し、事業者の負担を軽減するために、制度導入にあわせて一定の「経過措置」が設けられています。


主な経過措置の内容

制度開始から6年間は、免税事業者からの仕入れに対する仕入税額控除が段階的に認められます。
具体的には以下のとおりです。


期間 控除できる割合
2023年10月1日~2026年10月1日 80%
2026年10月1日~2029年10月1日 50%
2029年10月以降 0%(完全廃止)


経過措置は、免税事業者との取引に対する仕入税額控除を一部認めることで、課税事業者が免税事業者との取引を急に敬遠してしまうことを防ぐ役割を果たしています。
これにより、免税事業者の取引機会の急減を抑えるとともに、制度開始時の混乱や負担を軽減しながら、インボイス制度の円滑な導入と推進を図ることができます。



少額取引(1万円未満)の簡易保存措置について

中小企業等の事務負担軽減を目的として、インボイス制度導入から6年間(2023年10月~2029年9月末)に限り、1万円未満(税込)の仕入については、一定の記載事項を満たした帳簿の保存のみで仕入税額控除が可能とされます。
インボイスの保存が必須ではなく、取引の実態を帳簿で確認できれば控除できる特例です。


2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)について

制度開始に際して、免税事業者がインボイスを発行するには課税事業者への転換が必要です。
しかし、課税事業者になると納税義務が生じるため、多くの小規模事業者にとって負担になります。
そこで、制度開始から3年間(2023年10月~2026年9月)は、特例的に「納税額を2割に軽減する制度」が導入されました。
免税事業者から課税事業者になった場合、売上税額の2割を納税額とするもので、税金の負担と事務的労力の負担、双方を軽減する狙いがあります。



まとめ

インボイス制度の経過措置は、特に小規模事業者や個人事業主にとって、制度導入による急激な負担増を緩和するための重要な猶予期間です。
今後、制度が本格的に適用されていく中で、経過措置が終了する前に、事務体制の整備や会計処理の見直しを進めておくことが求められます。


また、経過措置とは異なり恒久的な特例措置として「古物商特例」や「質屋特例」など、業種に応じた制度も存在します。

これらの特例は、特定の業種が制度のもとでも適正に取引を継続できるように設計されています。
インボイス制度を正しく理解し、ご自身の業態や事業形態に合った対応を講じることが、今後の安定した事業運営につながります。


なお、当記事は一般的な情報提供としての解説であり、個別の税額計算や申告方法に関するアドバイスではありません。
具体的な判断や申告については、必ず税理士にご相談ください。



 

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